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私の好きな女優・・・イングリッド・バーグマンについて

私の好きな女優は、
日本では、八千草薫(日本では一番好きだ。)、桃井かおり、木の実ナナ(・・・昔はそのバタ臭さが嫌いでしたが、年をとってからその個性が好きになりました。)、関根恵子、高瀬春奈、中野良子、 名取裕子、いしだあゆみ、だ。

外国では、昔でしたら、イングリッド・バーグマン、キャサリーン・ロス、フェイ・ダナウェイ、シャーロット・ランプリング、最近では、メリル・ストリーブが良い。

と言っても、皆、年上ばかりであるが・・・。最近あまり、映画を生で観ないせいもあるが、最近の若い女優にはあまり心、動かされることは無くなった。年のせいかもしれない。

中でも、私が一番好きな女優は、イングリッド・バーグマンである。
そして、若い時(「カサブランカ」、「誰がために鐘は鳴る」の頃)でなく、「追憶」、「さよならをもう一度 Goodbye Again」の頃からが好きである。

写真集、自伝(「イングリッド・バーグマン~マイ・ストーリー」アラン・バージェスとの共著)、伝記(「イングリッド・バーグマン~時の過ぎ行くままに」ローレンス・リーマー著、大社淑子訳、朝日新聞社刊)も持っている。

中でもリーマーの伝記は、赤裸々で、今までのバーグマンの伝説

(映画監督ロベルト・ロッセリーニの『無防備都市』(45)を観て感動したバーグマンが、彼の映画への出演を希望する熱烈なファン・レターを送り続け、手紙だけでは飽き足らなくなった彼女が夫と子供を捨てて、家族を持つロッセリーニのもとへ向かったこと。

当然、当時の常識を超えたこの不倫劇は非難の的となり、ロッセリーニ監督、バーグマン主演による『ストロンボリ 神の土地』は批評家と観客の両方から見放され、続く『ヨーロッパ一九五一年』も興行的な失敗作となり、
このスキャンダルによってバーグマンはハリウッドから完全に追放されてしまったこと。

これらは、一部、事実でもあるが、前半の部分は、かなり脚色されている、との事だった。)

(そのスキャンダルの前からバーグマンは、「恋多き女」)だった。
出演男優等、そして写真家ロバート・キャパとも恋に落ちていた。)

これらのことは、ロッセリーニ監督とのスキャンダル以上に彼女の神聖さを壊すものであったが、それでも、私は、バーグマンが好きだ。

米国に戻った時に、彼女が語った、「いえ、ぜんぜん後悔はしていません。」「わたしが後悔しているのは、しなかったことに対してであって、したことではありません。」「いいえ、すばらしい人生だったと思っています。」「わたしは、したいと思ったことをしてきました。勇気と冒険心を与えられていますので、それが励みになっていたのです。・・豊かなな人生でした。」
この毅然たる態度で、スキャンダルを乗り越え、ハリウッドに復帰してからの、奥深い演技が出来るようになってからのバーグマンが好きである。

俳優は、監督からの指示に従って、演技するが、そこにはその俳優の人生感が出、プラスされてくる。

バーグマンは、スウェーデンからハリウッドに招かれ、単なる神聖な美しい女優(かつ、愛と幸せな家庭と名声を送っていた)を演じていたが、飽き足らず、スキャンダルの火中に飛び込み、イタリアへ行き、3人の子供も儲けながら、女優として挫折し、やはり、華やかなハリウッドに戻った「女優という仕事のためには家庭と子供さえ犠牲にしかねない野心と意志を秘めた女性」であった。

最後の主演の「ゴルダと呼ばれる女」は未見であるが、その前の、
監督イングマール・ベイルマンの要望で、故国スウェーデンに戻って出演した『秋のソナタ』(娘と対立するピアニストの母親を熱演、絶賛を浴び、自他ともに満足する最高の演技を披露)も観たが、
晩年になっても、母としての心もあるが、しかし、芸術家でもあり続けたいとの意志を心で演技できる彼女は、彼女の人生そのものだったかもしれないが、その演技は女優の鏡でもある。

女優として悔いのない人生を送ったバーグマンは、67歳の誕生日にガンでこの世を去るが、
彼女の墓碑銘には、「彼女は生の最後まで演技をした」と記されている、とのことである。

なかなか、男でもできる人生ではない。
by mohariza2 | 2006-12-02 03:53 | 映画
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